Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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まほうにんぎょう

魔法人形/サーカスの怪人

江戸川 乱歩

Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme

Aozora Bunko

あいにく、ゾウ使いの男が、そのへんにいないので、どうすることもできません。みな、ワアワアとさわぐばかりです。

ピシッ、ムチがなりました。その音にゾウがかけだしたのです。楽屋口のカーテンをくぐって、円形の馬場へ走りだしたのです。

見物席に、ワアッという声があがります。勇敢な見物たちも、これを見ては逃げださずにはいられません。そう立ちになり、入口のほうへ、なだれをうってかけだすのでした。

骸骨男はゾウの頭の上に、すっくと立ちあがっていました。そして、ピシッ、ピシッと、ムチをならしています。ゾウは円形の馬場を、ぐるぐるまわりはじめました。

「ワハハハハ……。」

恐ろしい笑い声が大テントいっぱいにひびきわたりました。骸骨が、おかしくてたまらないというように、笑っているのです。

「ワハハハハハ……。」

ゾウの頭の上に立ったまま、ムチをふりながら、いつまでも笑いつづけているのです。

骸骨男は、とうとう、気がちがったのでしょうか。それとも、二十面相をつかまえることのできない、サーカスの人たちや警官を、あざ笑っているのでしょうか。

小林、井上、野呂の三少年が、楽屋口にむらがっているサーカス団員のうしろから、このふしぎな光景をながめていました。