Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
楽にする道具をとりにいったのにちがいありません。
「ピストルじゃないかしら。あいつは、箱の外からいきなりピストルをうって、ぼくを殺すのじゃないかしら。」
小林君の全身から、つめたい汗がにじみだしてきました。
「あいつは気ちがいだ。あいつの目は、気ちがいの目だ。殺人狂にちがいない。」
小林君は、もうかくごをきめました。いまにも、パンと音がして箱の横っぱらに穴があき、じぶんの胸へ、なまりのたまがとびこんでくるのだと、かんねんしました。
「明智先生!」
思わず、なつかしい先生の名を呼びました。にこやかな先生の顔が、まぶたの中に、はっきり浮かんできました。
しかし、どうしたのでしょう。かくごをしていたピストルの音は、いつまでたっても聞こえないではありませんか。
そのかわりに、ごしごしと板をひっかくような音が、聞こえてきました。そして、そのたびに、よろいびつが、かすかにゆれるのです。
ああ、わかりました。なにかで、よろいびつの外がわを、こすっているのです。いや、穴をあけようとしているのです。きっと、するどい刃ものでしょう。刀かもしれません。むかしの長い刀のきっさきで、板をごしごしこすっているのです。