Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
小林君は、もうたまらなくなって、あの奇術の少女のように、かなしい叫び声をあげようかと思いました。
そのとき、ブツッと音がして、箱の板に穴があきました。暗くてよくはわかりませんが、刀のきっさきのようなものが、すぐ目の前にあらわれたのです。
小林君は、ハッとして目をつぶりました。もう殺されたと思いました。ところが、ふしぎなことに、どこもいたくはないのです。いつまでたっても、なにごとも起こりません。
目を開いてみると、板に大きな穴があいて、そこから、ろうそくの光がさしこんでいました。むろん、そこから空気もはいってくるわけです。気のせいか、いくらか、息が楽になったようです。
「ワハハハハ……おじょうさん、びっくりしているね。殺されると思ったのかね? ワハハハ……まだ殺さないよ。ちょいと、寿命をのばしてやったのさ。息がつまって死んでしまっちゃあ、おもしろくないからね。息ぬきの穴をこしらえてやったのさ。どうだ、おれの声がよく聞こえるだろう?」
いかにも、怪老人のしわがれ声が、いままでよりはっきり聞こえます。酒くさい老人の息のにおいさえ、ただよってくるのです。