Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
廊下は一本なんだから、ぼくのほうがはやかったにきまっている。ユリ子人形は、まだ廊下をはんぶんも歩かないころだ。」
進一君は、そう考えました。それにまちがいはないのです。
「はてな?」と、こくびをかしげていましたが、やがて、ハッとあることに気がつきました。
「あっ! そうだ。ユリ子人形はふたりいるんだ。ひとつは、こちこちの、ほんとうの人形、もうひとつは、そっくり同じ着物をきた、生きた人間! そうだ! そうにきまっている。いままで、どうして、そこへ気がつかなかったのだろう。
ぼくが追っかけてきたときには、人間のほうは、おしいれの中かなんかにかくれてしまって、人形のほうだけが、いすにこしかけているもんだから、ごまかされたんだ。生きた人間がいっぺんに、こちこちの人形にかわってしまったように見えたんだ。
それじゃこんどは、こっちが、おしいれの中にかくれて、あいつの帰ってくるのを待ちぶせしてやろう。」
進一君は、とっさのあいだに、これだけのことを考えました。そして、すばやくおしいれにはいって、ふすまを細めに開き、じっと、ようすをうかがっていました。
すると、こつ、こつ、こつ、こつと、廊下に、人形の足音が、聞こえてきたではありませんか。