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Japanische Klassiker mit Furigana

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なるとひちょう

鳴門秘帖(三)

吉川 英治

Lesen Sie 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 261.216 Zeichen · 521 Bildschirme

Aozora Bunko

「――山雨将にいたらんとして、さ」

と、つぶやくと、お十夜が周馬の口を写して同じようなことをくり返した。

「そうよ、鳴りをしずめているッてやつあ面白れえ」

そこでまた、気だるくみんな黙ってしまう。

あくび、眠気、いやな鳴りをしずめたものだ。

だが三人のうなずいたのは、まさかそんな陶酔気分をいったのではあるまい。すでに、高津の舞台から、法月弦之丞の姿さえ見ているのだから、いかな耽溺家にしても、なにか成算がなければ、こう悠々と構えてはいられないはず。

そのうちに周馬、ニキビへ来る蠅をやりきれないように追って、仰むけから腹ン這いになった。

「もう飲まないのか」

「ああ、目にもたくさんになった」

「飲みちらした残肴というやつは、まったく嫌なものだ。見ていると浅ましくなる、早く片づけてしまおうじゃないか」

と周馬は起き上がったが、孫兵衛は目をふさいで横になったまま、

「もてあそんだ後の女が、邪魔くさくなるのと同じだ」と、いった。

「お綱でもか? あの女を手に入れても」

「さあ、そいつあどうだか分らないが、今まで手にかけた女はみんなそうだった」

一角はまた猥談かというふうに少しさげすんで、