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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme

Aozora Bunko

「彦四郎」

と宮家は仰せられた。

「左源太、右源次の逆意の証拠も、たった今しがた確かめた」

「…………」

彦四郎は無言で一揖し――まだ事情を知っていなかったので――いぶかしそうに宮家を見詰めた。

「そのため不愍にも右源次は、不思議な盲人の杖で突かれ、命を奪われ槻の木の根もとに……」

「え※(感嘆符疑問符、1-8-78)」

「まあ」

と彦四郎と蓬生とは、胆を奪われたように声をあげた。

「大弥太も逆意をあからさまにし、この館へとり詰めるという。……いよいよ十津川を去る期となったぞ」

「御いたわしや、おそれ多や……」

蓬生は声を立てて泣いた。

「叔父様や舅様、せめておいででござりましたら……」

「いやいや」

宮家は微笑さえされ、むしろ朗らかに仰せられた。

「入道や兵衛におられては、気の毒でかえって去りがたい。……それに大弥太や左源太や、定遍坊の手の者や、玉置荘司の家来など、われら駈け散らす所存ならば、九人だけでも事足りる。……が、それは大人気ない。……彦四郎、出かけようぞ」

ふたたび山伏のお姿になられた大塔宮の御袖に縋り、やるまい離れまいと泣きに泣きに泣く、憐れな呉服を気の毒そうに囲み、これも山伏の姿にやつした、四条左少将隆貞や、村上彦四郎ら九人の者が、竹原入道の館の裏木戸に、声なくしばし佇んだのは、それから間もなくのことであっ