Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
「今夜大塔宮護良親王様には、十津川の郷をお出ましになり、明日小原に差しかかられまするが、大不忠の者あらわれて、大難にお遭いあそばさるる御相、未然にまざまざ現われたり。……野長瀬の人々は昔より宮方、わけても豪族六郎殿、七郎殿には、現今もっとも誠忠無類の、宮方勤王の士である筈、早々兵をお率いになり、宮様のご難に馳せ参じ、宮様をお迎え奉れや」
と、往来の人に逢えば往来の人に呼びかけ、人家に逢えば人家の戸を叩いて、そう大声に呼びかけているのであった。
それは厳重に旅よそおいをした、飛天夜叉の桂子と浮藻と小次郎と大蔵ヶ谷右衛門と、風見の袈裟太郎と鶏娘と、そうして幽霊女とであった。
桂子の※(「藹」の「言」に代えて「月」、第3水準1-91-26)たけた気高い姿、浮藻の処女らしい純の美貌、小次郎の男としては類少ない圧倒的な業平美、右衛門の松の老木のような四肢、袈裟太郎の飄乎とした様子、鶏娘の道化た物腰、幽霊女の痩せて身長高く、いかにも幽霊幽霊とした風姿など――特色いちじるしい七人の男女が、そんなことを云って歩くのであるから、郷民たちは怪しむと共に、動揺せざるを得なかった。