Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
ここまで八郎は云って来た。
と、またも何んたる無礼か、玉置の荘司は苦笑いをしたが、一言の挨拶も述べようとはしないで、クルリとばかりに身をひるがえし、足早に奥へはいって行った。
部屋へ帰って来ると玉置の荘司は喚いた。
「やあやあいずれも武器の用意をいたせ! 大塔宮様網にかかったぞ! 御首級いただこうぞ、武器の用意をいたせ! ……範覚殿のお手並み見たい! ……手の者の指揮おねがいいたす!」
「変だな?」
「あぶない!」
「いかがいたそう?」
八郎と彦七とは囁き合った。
片岡八郎と矢田彦七とは、なお玄関に佇んで様子をうかがっているのであった。
その二人の耳に聞こえて来るものは、武器の音、甲胄の音、罵りさわぐ人々の声、右往左往する足音であった。
「矢田行こう」
と八郎は云った。
「宮様仰せられたお言葉がある。……荘司に不穏の挙動があったら、卑怯もない引っ返せと! ……荘司の挙動まさに不穏だ」
「行こう!」
と彦七はすぐに応じた。
もう二人は木戸まで来た。
「どこへ?」
「退け!」
一散に走った。
が、二町あまり走った時、背後から大勢の喊声が聞こえ、矢が教本耳を掠めた。
足を止めて二人は振り返って見た。