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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme

Aozora Bunko

時が時であり場合が場合であり、そうして場所が場所であった。

玉置の荘司の勢どもは、足を止め一所に集まり、顔を見合わせ沈黙した。

不意に数人の者がそっちへ走った。

正体を見あらわそうとしたのである。

しかし暗い林の中には、人っ子一人いなかった。

が、やがて反対の方の、大藪が起伏し連らなっている蔭から、

※(歌記号、1-3-28)天王寺の妖霊星

見たか見たか妖霊星

「ワッハッハッ」

「アッハッハッ」

※(歌記号、1-3-28)相模入道殿もびっくり

大仏陸奥殿もびっくり

長崎次郎殿もびっくり

びっくり、びっくり、びっくり、びっくり

「ワッハッハッ」

「アッハッハッ」

と、同じ男女のうたう声が聞こえ、踊りつ舞いつしているらしく、手拍手の音や足拍子の音が、同じように陽気に聞こえて来た。

「変だな?」

「何者だろう?」

「樵夫か百姓か?」

「狩り出せ!」

とまたも十数人が、そっちへ向かって走って行った。

しかし藪蔭には依然として、人っ子一人いないのであった。

尊いお方を討って取ろうと、押し寄せて来た彼らであり、尊いお方の身内人を、一人討ち取った彼らであった。恐れ多いという感情と、天罰こそ恐ろしいという感情とが、心の底には流れていた。