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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme

Aozora Bunko

うよ」

「わたくしどもにいたしましても、二人ばかりでいつまでも一緒に、水いらずにすむこと出来ましたら、知らぬ他国での辛苦のくらしも、何んの恐ろしく何の悲しく……」

そっと立ち上がる二人の姿が、長く襖に影法師となって写った。

「声が聞こえぬ、どこへ行きおったか?」

この部屋の外の落ち葉の庭に、大鉞をひっさげて、大蔵ヶ谷右衛門が佇んだのは、それから間もなくのことであった。

しかし右衛門がそこへ来た頃には、旅装いさえろくろくにしない、小次郎と浮藻とが館を出て、築地の外を町の方へ、いそぎ足に歩いている時であった。

(これから新しい生活がはじまる)

こう二人には思われた。

わけても浮藻には館を出て、恋いこがれている小次郎と、一緒に広い世間へ出て行って、新生活をするということが、嬉しく思われてならなかった。

(どんな苦労をするにしても、小次郎様と一緒なら、わたしには苦労とは思われない)

そう彼女には思われるのであった。

空には銀河が月光に暈され、少し光を鈍めてはいたが、しかし巾広く流れてい、七ツ星さえ姿を見せていた。

築地の角を左へ曲がった。

で、館の裏側に添い、二人は足早に歩いて行った。