Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
フラフラと寄って来た。
「人殺し――ッ」
と小次郎は叫んだ。
咽喉へ切っ先がつきつけられても、武士である小次郎は気が弱くとも、まさかに人殺しとは叫ばなかったであろう。
が、女怪さながらの姥に、唇や頬へさわられるとあっては、恐怖し叫ばざるを得なかった。
「助けてくれ――ッ、おれ敵わん!」
果然助け船があらわれた。
この時まで附近の小路の中に、ひそかに佇み身を隠し、様子を見ていた一人の男が、ツカツカとこの時出て来たのであった。
鬼火の姥の情夫であり、山伏である金地院範覚であった。
金剛杖で大地を叩いた。
「姥よ、病気か、また病気か! ……美少年好みの悪食病か! ……エッヘッヘッ、情けねえなあ」
それから小次郎を睨むように見たが、
「なるほどなあ、こりゃア凄い! 男の俺でさえこりゃア参る! 美しいものじゃ、業平朝臣じゃ! ……やい!」
と威猛高に吼えるように云い、金剛杖を振りあげた。
「行け! 二度とあらわれるな! 鬼火の姥の眼前へよ! ……あらわれたが最後一夜のうちに、骨と皮ばかりにされてしまうぞ! ……な」
と急に声を落とし、
「な、俺にまかせて置け。……姥のような絶倫の精力家には、俺のような絶倫の精力家でないと、ソレ間に合わないというものだ。