Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
んの、宮方なんどに心寄せようや! ……そうとも知らずうかうか参り、良人の秘密を告げた汝、早瀬、汝も汝も不覚! ……が、不愍!」
と太郎左衛門は、また坐って腕を組んだ。
早瀬の顔色は藍のようであった。
その唇は土気色で、体はガタガタ顫えていた。
はじめて知った父の心! つれて危険な良人の身の上!
(どうしようどうしよう!)
あさはかとも不覚とも、云いようない自分の所業!
(どうしようどうしよう!)
おどついた眼で父の顔色を、ただに窺うばかりであった。
「娘!」
「は、はい」
といざり寄った。
「父はこれより六波羅殿へ伺候し……」
「…………」
「事情つぶさに言上し、今宵のうちに手配りし、一挙に宮方を討って取る!」
「…………」
「不愍なはそち! ……そちたち夫婦!」
「…………」
「生きていたいか※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「お父様!」
「頼春といつまでも添っていたいか※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「…………」
「であろうよ、添っていたいであろうよ。……では……」
とグッと眼を据えた。
「日本一の不覚者、前代未聞の臆病者、士道の廃れ、人の裏切り者! ……この汚名を末代まで背負い、返り忠の焼き印を顔に押し、頼春も生きろそちも生きろ! ……生き得る手段はただ一つ!」