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Japanische Klassiker mit Furigana

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

眼つきや口許には、健康な若さがよみがえってきていた。

「肝心なことを忘れちゃいけないね」と与平が云った、「病気じゃなくって足の骨が折れたんだよ、医者の手ははなれたけれども、本当はこれからが大事なんだから、ちっとずつ辛抱して慣れていって、それからあるく稽古にかかるんだからね」

「それじゃあちっとばかり早かったかな」

「なにがだね」

「おらが田舎にいたじぶん、ちん――」と云いかけて清七は慌てて云い直した、「作左っていう片足の不自由な人がいたっけ、馬に蹴られたかどうかして、やっぱり片足が、――不自由になっちまってさ、その人は杖を突いてあるいてたんだが、それを思いだしたもんだから、こんなふうにまねて作ってみたんだ」

清七はそれを持ちあげて見せた。丁の字形に、頭に横木のある撞木杖で、きれいに磨きがかけてあった。だめだめ、そんな物を見せてくれちゃあ困るよ、と与平が手を振り、栄二は茶碗と箸を置いた。

「済まないな清さん」と栄二は向き直って云った、「ありがとうよ、見せてもらおうか」

清七は与平の顔色をうかがい、栄二はいざりながら上り端のほうへ進み出た。

「少し長いかもしれねえ」