Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

怒りがこみあげてきた。馬方にどなられたことより、あるきながら馬とぶっつかりそうになるほど、思いあぐねていた自分に肚が立ったのだ。

「こんな筈じゃあなかった」と栄二はわれ知らず声に出して云った、「おい栄公、きさまこんな筈じゃなかったぞ、女の腐ったのみたようにうじうじして、溜息なんかばかりついていてどうしたんだ、昔の栄公はどこへいっちまったんだ」

そのときうしろから呼びかけられた。

「栄さんじゃありませんか、どこへいらっしゃるの」

彼が振り返ると、二十四、五になる女が、なにか包みを抱え、頬笑みながら近よって来た。どこかで見た顔だが、思いだせなかった。

「どうも暫く」女はおじぎをしてから云った、「あれからもずっと御繁昌ですか」

「申し訳ないが、どこの人だっけ」

「あらいやだ、お忘れになったの」と女は色っぽくにらんだ、「すみよしにいたかめ、おかめですよ」

十五の三

栄二は「すみよし」で飲んでいた。いつもの小座敷ではなく、土間の腰掛で。前には焼いた干物と甘煮が置いてあり、差向いにおのぶが腰を掛け、酌をしてやっていた。

「それでかめちゃん、いまどうしてるの」

「聞かなかったが」