Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme
という発音の中に私は彼が東北生れの訛を持つことを知った。そして一つ二つと話すうちに、自身の水産学校出身である事を語って、
「同じ学校を出ても村田水産翁の様になる人もあり、私の様に斯んな山の中で雪に埋れて暮すのもありますからなア」
と大きな声で笑った。雪の来るのももう程なくであるそうだ。一月、二月、三月となると全くこの部屋以外に一歩も出られぬ朝夕を送る事になるという。
老人は立ち上って、
「鱒の人工孵化をお目にかけましょうか」
と板囲いの一棟へ私を案内した。其処には幾つとなく置き並べられた厚板作りの長い箱がありすべての箱に水がさらさらと寒いひびきを立てて流れていた。箱の中には孵えされた小魚が虫の様にして泳いでいた。
昨夜の約束通り私が老番人を連れてその沼べりの家を出かけようとすると、急にM―老人の部屋の戸があいて老人が顔を出した。そして叱りつける様な声で、
「××」
と番人の名を呼んで、
「今夜は帰らんといかんぞ、いいか」
と云い捨てて戸を閉じた。
番人は途々M―老人に就いて語った。あれで学校を出て役人になって何十年たつか知らんがいまだに月給はこれごれであること、然し今はC―家からも幾ら幾らを貰っていること、酒は飲まず、いい物はたべず、この上なしの吝嗇だからただ溜る一方であること、俺と一緒では何彼と損がゆくところ