Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
天井も同じ絹布で張って、壁には網棚もある。平時は関釜連絡船で、このベッドには朝鮮総督とか師団長とか最長官の用に供せられるのだそうである。私は幾晩もこの白いシーツの上に白毛布を包んだ白いカバーを引っかけて眠った。今夜は親友が寝ている。
私はそっと帷を開いて差し覗いて見た。すやすやと庄亮が眠っている。少し斜めに壁の方に身体をねじ曲げ気味に片手枕で、毛布を蹴ぬいて、何かしら弱々しそうな息づかいである。
私は白カバーの毛布をはだけた彼の浴衣の胸まで引き上げて、それから、そうっと、その二分刈りの坊主頭の汗じみた額の上へと私の左の手を当てて見た。熱はない。が、私の掌には、その時、私の友の薄い眉毛の幽かなむずがゆさが染みついた。
私はまた差し覗いた。何という無雑作な酔態だろう、この眠りざまであろう。
私は、ふらふらと、その足元に匍い上った。そうして向き直ると、両足をブランブランさした。
眠ている、眠ている、眠ています。
酔ってる、酔ってる、酔ってます。
「先生、何しとんなはる。行きまっせんか。先生。」
「おっ、ちょっと待ちたまい、眠ってるよ、吉植が。」
「よか、三等へ行こう。