Japanische Klassiker mit Furigana
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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme
僕は、犯人をこしらえてみたいのだ。王仁殺し、珠緒さん殺し、面白い素材じゃないか。こいつを使って、可能性の犯人というのを創作するのは文学者の道楽には面白いことじゃないか。陳腐の犯人なんか追放するのが、僕らの義務みたいなもんだと思うんだが、いかが」
小六は怒って返事をしなかった。
「なんだい、文学の話かい。ショーバイの話は止そうじゃないか。だいたいが、王仁にしろ君にしろ、可能性もあるけれども、極めて即物的な作風なんだから、この殺人事件も即物的に考えたらどうだい。真実は真実、犯人は犯人、極めて有りうることが、なぜ陳腐なんだ。可能性の犯人だって、ちょッとした目あたらしさ以外に、陳腐でないものが有るのかい。え? こと、人間性に関して、何か、陳腐ならざる犯罪が……」
木ベエが静かな声で理論的にたたみかけようとすると、小六がブリブリしながら、ひきとって、
「丹後は肚に一物があるんだろう。可能性の犯人とか、真実は陳腐だとか、実は、自分自身の弁護にすぎないのじゃないか。君みたいな奴は軽蔑するな。王仁は、ともかく、傲慢無礼な奴であったが、ザックバランで、愛すべきところがあったよ。