Japanische Klassiker mit Furigana
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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme
十三 聖処女も嘘がお上手
「なぜ?」巨勢博士はニヤニヤしながら、
「ピカ一さんが下の日本間にいると、内海さんを殺すのは、ちょッと、やっかいですからでさア」
多門老人はギラリと目を光らせて博士を見たが、別にそのことで何かを言いだしはしなかった。
十三 聖処女も嘘がお上手
一週間は何事もなくすぎて、七月二十六日、午睡から目をさますと、加代子さんが京子を訪ねて、私たちの部屋へ現れた。
この日は一馬の誕生日で、母屋の方の台所でも赤飯をたいたりしていたが、洋館の方の調理場では、夕食の支度に大忙しで、加代子さんも今日は珍しくこっちの食卓へお客にくることになっていた。
加代子さんは、まったくローたけき聖処女であった。然し又これに比べて、あやかさんという人は、これが又、花のように多彩のうちに、妙に娘らしい人で、結婚している女のように見えないのである。そういう魔性の妖しさは、同性の敵意を煽り易いのか、何といっても男という男がみんな特別惹きつけられるのだから、嫉妬されるのだろう。加代子さんは一馬のことがあるから特別で、あやかさんの話になると、その底にある反感があんまり神経的に鋭利すぎて、私は苦しくなるのであった。