Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

「いいえ、その前に、先ず我々が食事を終えて広間にいました。九時何分ごろでしたか、お由良婆さまが諸井看護婦と一しょにこられて、千草さんの行方が知れないと申されましたね。すると諸井看護婦が意外なことを言いだしました。千草さんはアイビキに行ったというのですね。なぜそれを知っているかとならば、千草さんが男からのアイビキの紙片を見せた、その紙片はあやか夫人が男にたのまれて千草さんに渡したもので、その紙片に書かれていた男の名前も読んだ、というのですね。その男は誰ですか、ときくと、それは申し上げられませんという返答でした。そして、それから……」

巨勢博士はそれまで云って、あとを神山にうながした。

「左様、私のメモはかなり正確に記入してある筈なんだが」

と、神山はメモをしらべたのちに、

「そのあと、すぐさま、先ず海老塚先生がだしぬけにバカヤローと叫んで引きあげて行きましたが、すると今度は土居画伯とあやか夫人の凄惨なる死闘が開始せられることとなりましたのです」

「その死闘の原因は?」

「それがハッキリしないので私のメモにもないのですが、要するに、たぶん、つまらぬキッカケで」