Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

ここをどこだと思っているんだ。きみはおよぎができるのか。いやさ、この広い海がおよぎきれるとでもいうのか。」

道化仮面の声です。はっとして、てすりの下をのぞくと、星あかりに、それとわかる水、水、水。まっ黒にうねる、はてしもしらぬ広い海です。

ああ、ここは船の上だったのです。どこともしれぬ広い海をすすんでいる汽船の上だったのです。さっきの部屋に窓のなかったのも、ユラユラゆれているように感じたのも、そのためでした。

まさか汽船の上とは、気がつきませんでした。ゆうべ自動車の中で、ねむらされてから、東京港で汽船にのせられ、その汽船がこの広い海へすすんで来たのでしょう。

じぶんで「恐怖王」となのっている怪盗は、こんな大きな汽船までもっているのです。よほど大じかけな盗賊団にちがいありません。その首領の「恐怖王」とは、いったいどんなやつでしょう。もしかしたら、さっき、船室の壁から顔を出していた道化仮面の男が、その「恐怖王」なのではないでしょうか。

明智探偵は盗賊のために、汽船の甲板のてすりまで追いつめられたのです。もう海へとびこむほかに逃げみちはありません。

探偵は水泳はよくできました。