Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
「いいじゃないか、坊やはふみにおんぶさせて行けば……」
困ったことになったと私は思った。この暑いのに、余り好きでない乳呑子を縛りつけられて、そして勝ち誇ったクィーンのような女の尻にくッついて行くなんて!
「そうですねえ、そうしていただければほんとうに結構ですけれど、……でも、ふみちゃんは行ってくれるかしら……」と操さんはそれとなく私の同意を求めた。
私は当惑して、はっきりと返事をしかねた。と、いつもなら祖母からがんというほど怒鳴りつけられるのであるが、なぜだか、今日に限って祖母は、むしろ私の機嫌をとるように、「行っておあげよ、ふみ」と平常の命令でなく、ただそう勧めた。そして操さんの姿がちょっと見えなくなるとすぐ、小さな声で、言葉やさしく私に言うのだった。
「なに、いやならいやとはっきり言えばいいんだよ。いやなものを無理にやろうとは言わないんだから」
温い言葉に飢えていた私は、そう言われた時、妙に柔かい素直な心になった。祖母の胸に縋りついて泣いて見たいような気にもなった。子供が母親に甘えるような気で私ははっきりと答えた。
「ほんとうは私、行かなくってもいいんなら行きたくないの」