Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
そしてまた、父もない母もない私を、父となり母となって愛してくれる人達のいることをも予想していた。が、それらの何一つも私には与えられなかった。
私は無論、多少は失望した。けれどそんなことにはもう、小さい時から馴れきっていたからさほど苦痛ではなかった。ただ一つ、叔母の家に連れて来られてから間もなく、何ともいえぬ寂しさに襲われたことのあるのを覚えている。
ある日、誰かしら、私には初めての女の人が来て、私を見て、多分お世辞のつもりだったのだろう?
「まあ、いいお娘さんね」と言うと、祖母は喜んだ顔もせず、至極無造作に、
「なあに、ちょっと知合いの家の子なんですよ。何しろひどい貧乏人の子なので、行儀作法も知らず、言葉なんかも下卑っぽい言葉しか知らず、ほんに赤面することがあるんですが、余り可哀相でしてね、つい引きとってやったんですよ」と答えるのだった。
貧乏人の子、それは何でもない。私はいかに小さくともあれだけ貧乏して来たからにはどんなに自分が憐れな貧乏人の子であったかを知っている。けれど、けれど、祖母はなぜ私を、これは私の長男の娘、私の孫だと言ってくれなかったのだろう。