Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
三年になって算術がなくなると教室では逢えなかったが、白帆会の雑誌の批評の受持ちは植松先生なので、私は身にあまる励ましを受けた。先生の批評は実にきびきびして鋭く、垢ぬけがしていた。中村憲吉君などもどれ程先生の励ましを受けたか知れなかった。先生は全く官僚的の臭味がなく、さすがに厳格な小野校長も先生だけは特別あつかいしていた。スパスパと言いたいことを鋭く、卒直に言ってのけた。気障と嫌味とは絶対に先生の排斥するところであった。
私はほめられはしたが、卒直な警告を受けた。
「あまり白帆に小説を書きすぎる。学校の成績が悪くなった」
と言って心配せられた。私は授業時間にも文章を書いたから。
私は校友会の理事会議の時に生徒委員の一人として列席したが、先生が平泉先生という講演部長をさんざんにたたき付けられるのには驚いた。骨を刺すように辛辣であった。その平泉先生は私をじわじわといつも冷遇したので、私は痛快であった。もちろん植松先生はそんな事は知らないのだが、合性というものは不思議なもので敵まで自ずと同じくしているのだ。
私はずっと後三十八歳の時に二十年ぶりに京都でこの植松先生に逢った。