Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
私たちは「きょうだい仲よくせよ」と父から教訓されたことはない。「奉公人をあわれめ」と誡められたこともない。しかし私たちがきょうだい仲よく、又奉公人にやさしかったのは、どうも父の教えにしたがったような気がするのはどうしたものだろう。
私たちは浄瑠璃を通して父の心を知っていた。「いやみずからを、いやわらわをと死を争うきょうだいを、心にふびんと母親は、いずれをそれと言いかねて……」玉藻ノ前三段目で、私たちは父が声涙ひとつにとけて語っていた顔つきを烙きつけられているのだ。箱根霊験記の忠僕筆助、朝顔日記のみゆきの乳母朝香、塩原多助と青、忠臣蔵の平右衛門――こうしたものを聞かされていては、目下の者にやさしくせよと直接教えられるのと少しも違わない。それどころかほんの一寸した片言隻語、たとえば「平次は猶もあら縄たくり」と言う一句から、荒々しいものへの嫌忌の心を植えつけられ、「と言うもほとけ気徳右衛門」という一句からやさしい、慈しみの人への言い知れぬ敬意を催おさせられる等、あげて数えられぬ感情教育を私たちは受けた。見台に向かうとき、父はそれらの「善きもの」、「美しきもの」