Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
だがこうしたロマンチックの方面ばかり回想するのが私の目的ではない。私の幼ない心に醜悪なものがどのようにして目ざめ、入り込んで来たかも痕づけねばならぬ。
私が九つ多分十にはならぬ年に、前にあげた分家の武村の良一という従兄、やっと三次中学の一年生位の、これもまだ十四、五位の少年が自家の二階でへんな真似を私に教えた。つまり好奇的自慰を。その席には私だけでなく世良半次郎という友だち、私の家の政吉という店の者その他二、三人いた。少年のいたずら好奇心まがいの自慰である。しかし矢張り性の目ざめとつながりがある。子供たちは皆いたずらそうな目つきをして、それでもここだけの秘密だぞという暗黙の自覚をちゃんと思って、好奇心を満足させた。皆おかしなことだ、醜いことだ、という軽い自己軽蔑に似た気持ち――それよりかこんな事をする人間というものへの可笑しみと、そうしたことと学校というもの(子供の心から学校は片時もはなれぬものだ)との不釣り合いな矛盾感のようなものを持っていた。
が一度こうした事を覚えるとその好奇心はもう取り去れるものではない。そして子供たちは私かな所に親しい仲間たちだけが集まると、そうしたことを話したがる傾向がつくものだ。