Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
私は私の資質の柔軟性をそれによって多少救い得たように思う。
その後私は中学に進んだが、石畑君は貧乏なために進学出来なかった。そして町はずれにある陽明学派の私塾に通って僅かにその好学の渇望をいやしていた。
中学二年の時私はこの石畑君の宅を訪ねたことがあった。私としては素直ななつかしさで訪ねたのだが、向こうでは家があばら屋なのと、進学していないのに気がさして、初めの間は不安そうであった。へんなチャンチャンのようなものを着ていた。お父さんは百姓姿であった。
私は進化論の話をした。
「ふん、おもしろい説だな」
と見る見る好学の目を輝して、自分は哲学の論を持ち出した。
「大とは何か知ってるか」
「知らないね」
「大とはそれより外がないということだよ」
「では小とはそれより内がないと言うことだね」
「うん、そう、そう」
友はうなずいて、それから陽明学の格物致知の説を熱心に説いた。
私はやはりこの友を侮り難い秀才と思った。その後だ、この友からの手紙に、
「君は順境の幸運児なり。僕は逆境の薄倖児なり」
とあったのは。私はそれを読んで、胸を打たれた。当座はこの友のことばかり気になった。