Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かわいいやま

可愛い山

石川 欣一

Lesen Sie 可愛い山 (かわいいやま) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.791 Zeichen · 196 Bildschirme

Aozora Bunko

五

あれ、或いは写生文とでもいう性質のものだったかも知れぬが、今度の『山へ』にも、追々と本が出来て行く過程が書きしるしてある。

五

二百七十頁ばかりの本で、その百五十六頁に来て、初めて「山へ」という題がきまる。場所は目的の山、ツーグスピッツェを一目に見るパルテンキルヘン。内容的にいえば、第五章「葡萄酒と食物とについて」の第十三節。著者は原稿を書いている内に、かつてロンドンのコヴェント・ガーデンで食った朝飯のことを読者に知らせたくなる。ジェレミーの言葉で第十二節は終っている――

「そうかい、そんなら君のその下らぬ話を、何でも構わないから読者に話して了えよ。それが済んだら寝ることにしよう。」

第十三節 コヴェント・ガーデンの朝飯

「考えて見ると話すだけの価値は無さそうだが、要するに、ある時コヴェント・ガーデンで朝飯を食っていたらね、僕の真向いに、まるで無言劇の野蛮人が使用する藁の腰巻みたいな、だらりと下った髭を生やした男がいてね、茶托からコーヒーを飲んでいるんだ。見ると髭が何本か、心配のある触手みたいにコーヒーの表面を漂っている。と突然この男が――おめえの飲んでるなあ、そりゃ茶じゃねえかい? といった。