Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かわいいやま

可愛い山

石川 欣一

Lesen Sie 可愛い山 (かわいいやま) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.791 Zeichen · 196 Bildschirme

Aozora Bunko

東京から忍ばせて行ったベーコンだ。フライパンは対山館のを借りた。松の木や白樺は、生れて初めてベーコンの香をかいだことだろう。この小鳥のベーコン焼きがとてもうまく、大町の人たちもよろこんで、これは大発見だといった。ところがベーコンが薄く切ってあるので、いくらでも出て来る。慎太郎さんは「なるほどこれがベーコン不滅ですね」といったが、大町の駄洒落としては傑作である。久さんはニコニコと、まめに働いた。

みんなで一升の酒をのみ、握飯をたいてい平げてから、鳥屋場の小母さんに礼をいって発足した。この小母さんは、トンネルの出口に雑貨店をやっていて、よほど以前、この日もここに来た曾根原耕造氏と百瀬君と僕と三人、あれは十一月もなかばを過ぎていた頃だが、東山めぐりをやり、日暮れにこの小母さんの店の炉にふんごんで、ビールを飲んだことがある。丁度停電で、蝋燭をつけ、鳥をやき、菜漬で飲んだ。そしてトンネルを出ると、目の前に爺ヶ岳が、すごい光線を背に受けてそびえていた。

我々は植物をいろいろと採集しながら、秋晴れの山路を切久保の部落の方へ歩いた。途中大根をぬいていたお婆さんが、曾根原氏の知り合いで、大根を五、六本くれた。