Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

「湯島のやつは?」

「水戸さまのお屋敷のほうに向いてやしたよ」

「水戸家の前の駕籠は?」

「牛込ご門のほうです」

「そこにあったやつは?」

「四ツ谷のほうに向いてましたよ」

「四ツ谷の駕籠は?」

「土橋のほうへ向いてるんです」

「土橋のは?」

「そいつが気に入らねえんだ。ついでのことに日本橋のほうへ向いてりゃいいものを、ちくしょうめ、何を勘ちげえしたか、品川から富士山のほうへ向いていやがるんですよ」

「ウフフ、そうかい。そうするてえと――」

「そうするてえと、どうしたというんですかい」

「たよりのねえやつだな。どうしたんですかいとはまた、なんてぼんやりしているんだよ。駕籠の向きをしちっくどく聞いてみたのは、ひとりだか七人だか知らねえが、七つの捨て駕籠の乗り手がどこから先に捨てはじめて、どこで捨て終わっているか、それを探ってみたんだ。けっきょく方角をたどっていったら、ぐるりと大きくお城を回って、どれも申し合わせたように土橋のほうへ向いているとすると、ふり出しは日本橋、上がりはすなわち土橋ご門と決まったよ。正月そうそう、どうやらおつりきなあなのようだ。したくしなッ」

「ちぇッ。