Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

「何かじゃねえや! 梅ばちは加賀家のご定紋だ。縮緬羽二重、絹地のほかにゃ手もかけたことのねえ上物染め屋と名を取った紅徳が、下物も下々の手ぬぐいを染めるたあ、不審じゃねえかよ。どうだい、おかしいと思わねえかい」

「アハハ。なるほど、さようでござりましたか。いかにもご不審ごもっともでござりまするが、いや、なに、打ち割ってみればなんでもないこと、よそへ頼むはやっかいだ、ついでに二十五本ばかり大急ぎに染めてくれぬかと、加賀家奥向きから、ご注文がございましたんで、いたずら半分に染めたんでございます」

「なに、やはり二十五本とのう。百万石の奥女中が、そればかりの手ぬぐいを急いでとは、またどうしたわけだ」

「あす、上野でお腰元衆のお花見がございますんでな、そのご用を仰せつかったんですよ」

「ウフフ。そうかい。――ぞうさをかけた。甘酒でも飲んで、暖かく寝ろよ」

ぷいと表へ出ると、うそうそとひとりで笑いながら、何思ったかやにわに伝六を驚かしていったものです。

「あにい。この辺のどこかにかまぼこ屋があったっけな」

「へ……?」

「かまぼこ屋のことだよ」

「はてね。かまぼことは、あの食うかまぼこのことですかい」