Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
指さした川下の左手に目をやると、なるほど、川にのぞんで水もやの中からくっきりと空高く浮き上がりながら、朝日にきらきらと照りはえているいらかの尾根が見えました。橋からの距離は約六、七町ばかり。
「一真寺は?」
「ご本堂は、ほら、あの、あれでござります。川をはさんでうちのお寺とにらめっこをしている右側の、あの高いお屋根がご本堂でござります」
いかさま、ちょうどその真向かいの、松平越前侯お下屋敷とおぼしきひと構えのこちらに、さながら何かの因縁ごとででもあるかのごとく、黙々として屋根の背中を光らせながらそびえ立っている堂宇が見えるのです。
「にらめっことはうまいことをいいましたね。ほんとうに、屋根と屋根とがけんかをしているようだ。分かれ地蔵がこのありさまならば、一真寺のお残り地蔵も気にかかる。十八番のからめ手詮議でぴしぴしとたたき上げていってみようよ。――ご出役のかたがた、ご苦労さまでした。ちっと回り道のようだが、これがあっしの流儀です。一真寺のほうから洗ってみましょうからね。この六地蔵さまともども、どうぞもうお引き揚げくださいまし。珍念さんもね、仲よしのお菩薩さまがこのとおりたいへんなおけがだ。