Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

米友は頭を抱えて、畳の上を見つめますと、女はいっそう強く、

「言ってごらん、何を言っても、わたしは怒らないから」

「うむ、お前はいったい、あの盲目の先生を、いい人と思っているのか、それとも悪人だと思っているのか」

「わたしは何だかわからない、善い人だか、悪い人だかわからないけれど、わたしは離れられない」

「あいつは、悪人だぜ」

米友は抱えていた頭を擡げて、こう言いましたけれども、女はさのみ驚きません。

「どうして、あの人が悪いの」

「ありゃ、女が好きだよ」

「エ?」

「そうして、腕が利いてるよ」

「それは知っていますよ」

「女が好きで、好きな女をみんな殺しちまうんだ――腕が利いてるから堪らねえ」

「米友さん、お前はそのことを本気で言っているの、それを知って、そうだといっているの、エ、それを、わたしが知らないと思ってるの」

「うむ――」

米友は何か知らず、力を入れて唸りました。女は、米友の近くへ摺寄って、

「さあ、言って下さい、わたしは少しも驚きません、あの人が、女を殺したということを、お前が知っているなら言って下さい、わたしも知っていることを言ってみせます」

「うーむ」

米友が再び唸って、額に皺を寄せて、深い沈黙に落ちようとする時に、女は躍起となって、真向に燈火へ面を向けて、さも心地よさそうに、