Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lesen Sie 季節のない街 (きせつのないまち) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.379 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

彼は話を戻した、「あっしがそう云うと、くに子のやつあ首をかしげて考えたっけ、やがてまた首をこっちへかしげて、自分でもわからないが、お店にいたじぶんマダムに云われたことがある、そういうときには気をそらして、なにかほかのことを考えるんだって、さもなければ躯が続かないよってさ、念を押して云われたのが癖になったのかもしれないってんだ、そんなことがあるのかな、え、たんばさん」

「さーてね」老人はちょっと考えてから、労るように云った、「――あるかもしれないな、世間ずれのしていない、箱入り女房ともなればな」

「世間ずれがしなさすぎるよ、ほんとに、十八のとしから七年の余もバー勤めをしていてそれなんだから、まったくうぶってったって限界があろうじゃねえか、そうでしょうたんばさん」

「大事にしてやるんだな」と老人は云った、「いまにいいかみさんになるよ、きっと」

そのくに子は、家で仰向きに寝ころんで「ひとのかかをすれば極めて多忙である」という意味の唄をうたっていた。

枯れた木

平さんは独り者で、手作りの小屋に住んでいる。古い材木の柱を四本立て、まわりに古板を打ち付け、屋根も古板の上へ古トタンを張ったものだ。