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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

「そう? 横須賀からもちょうどそう言って来てね……」

「兄さんから? そう? それじゃ早く転地するがいいわ」

「でももうそのうちよくなるでしょうから」

「だッて、このごろの感冒は本当に用心しないといけないわ」

おりから小間使いの紅茶を持ち来たりて千鶴子にすすめつ。

「兼や? 母さんは? お客? そう、どなた? 国の方なの?――お千鶴さん、今日はゆっくりしていいのでしょう。兼や、お千鶴さんに何かごちそうしておあげな」

「ほほほほ、お百度参りするのだもの、ごちそうばかりしちゃたまらないわ。お待ちなさいよ」言いつつ服紗包みの小重を取り出し「こちらの伯母さんはお萩がおすきだッたのね、少しだけども、――お客様ならあとにしましょう」

「まあ、ありがとう。本当に……ありがとうよ」

千鶴子はさらに紅蜜柑を取り出しつつ「きれいでしょう。これはわたしのお土産よ。でもすっぱくていけないわ」

「まあきれい、一ツむいてちょうだいな」

千鶴子がむいて渡すを、さもうまげに吸いて、額にこぼるる髪をかき上げ、かき上げつ。

「うるさいでしょう。ざっと結ってた方がよかないの? ね、ちょっと結いましょう。