Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
二
「二三度見たことがあります」
ちょうどこの時、お隣の福念寺の寺男らしい老爺がその墓地を通って街の方へ歩いて行きました。
俊夫君は辰平爺さんに向かって、
「あれが福念寺の寺男ですか」
と、小声で尋ねました。
「そうです」
と、辰平爺さんは、きっぱり答えました。俊夫君は何思ったかポケットから石川五郎の写真を取りだして、辰平爺さんの前に差しだしました。
「この写真の顔に見覚えはありませんか」
爺さんは、横顔の写真をしばらく、じっと見つめておりましたが、急ににっこりしたかと思うと、
「この人ですよ。お隣の福念寺の住職は」
と叫びました。
二
私はその瞬間に、すべての謎を一時に了解しました。
と、その時です。ばらばらと福念寺の墓地に足音がして、先発自動車に乗ってきたはずの四人の警官が、息をはずませながら、境の土塀をとびこえて、小田さんのところへ駆けてきました。小田さんは尋ねました。
「どうした、捕らえたか」
「残念です」
と、一人の警官は答えました。
「私たちは感づかれないように、ずっとむこうの街で自動車を乗り捨てて、表門からひそかに福念寺の境内にしのびこみ、それから寝室へ近寄りましたところ、意外にも寝床の中には住職はいないで、寺男らしい爺さんが、しかも首に手拭いをまかれて絞殺されて横たわっておりました」