Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
彼はその恐ろしい光景にも、さほど狼狽の色を見せず、佐久間氏の息が完全に絶えたことを見すますなり、再びピストルを取りあげて、コッチコッチと動いていた玉振時計に近よるなり、文字盤に向かってさらに一発打ち放しました。
硝子の破片が異様な音を立てて床の上に散るなり、彼はぎょっとしました。というのは、彼の計画では、時計の針を一時間半ばかり進めてから時計に向かってピストルを打ちこむつもりであったからであります。おそらく無情冷酷な彼も、死体を見た刹那に心に激動を受け、思わずもやりそこなったのでありましょう。彼はびっくりして、しばらくの間玉振時計を見つめました。蓋のガラスはほとんど下に落ちてしまい、振り子は止まりました。針は八時十分前を指しておりまして、幸いに弾丸のために傷つけられておりませんでしたから、彼は救われた気持ちになりました。
「これならば予定の計画どおりにやれる」
こう呟いて、彼は針に手をかけ、動かそうとしました。ところが、針は器械が破損したために少しも動きませんでした。彼は再びぎょっとしました。全身に冷や汗がにじみ出るのを覚えました。しかし、彼は再び冷静な心を取り戻して、針の軸のところを観察しました。