Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
暗夜の格闘
白金塊の紛失
白金塊の紛失
紅色ダイヤ事件の犯人は、意外にも塚原俊夫君の叔父さんでしたから、悪漢の捕縛を希望しておられた読者諸君は、あるいは失望されたかもしれませんが、これから私のお話しするのは、先年来、東京市内の各所を荒らしまわった貴金属盗賊団を俊夫君の探偵力によって見事に一網打尽にした事件です。
十月のある真夜中のことです。正確に言えば午前二時頃ですから、むしろ早い朝といった方がよいかもしれません。一寝入りした私は、はげしく私たちの事務室兼実験室の扉を叩く音に眼をさましました。
「俊夫さん、俊夫さん」
と女の声で、しきりに俊夫君を呼んでいます。私が、
「俊夫君」
と言って、隣の寝台に寝ている俊夫君を起こすと、
「知っているよ、ありゃ木村のおばさんの声だ」
と言って俊夫君は大急ぎで洋服を着て、扉を開けにゆきました。
木村のおばさんというのは、親戚ではありませんが、俊夫君の家から一町ばかり隔たった所に小さい貴金属品製造工場を持っている木村英吉という人の奥さんで、俊夫君がよく遊びにゆきますから、きわめて親しい間柄なのです。
「俊夫さん、大変です。たった今うちへ泥棒が入って、大切な白金の塊をとってゆきました。