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Japanische Klassiker mit Furigana

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こさかいふぼくしゅうはしがき

少年科学探偵

小酒井 不木

Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

淡路町の、いま起きたばかりの店でパンを買ってから、自動車で、人通りの少ない朝の街を快速力で走りました。俊夫君は、先方へばかり気がせいていると見えて、前かがみになって、ろくに口もききませんでした。私はとうとうたまりかねて、

「おい俊夫君!」

と呼びますと、はじめて我にかえったように私の方を向いて、ニコリ笑い、自動車のもたれによりかかりました。

「パンなど買ってどうするの?」

と私は尋ねました。

「木村のおばさんのところで朝飯を食うんだ」

「え! 朝飯を?」

「そうよ、おばさんのうちには、おいしいお茶があるよ。竹内さんさえ喜んで飲んでるじゃないか」

私は先刻、木村さんの細工場に、竹内さんの飲むお茶の土瓶のあったことを思い出しました。

「僕もいっしょにご馳走になろうか?」

「いや、兄さんは先方へ着き次第、警視庁へお使いに行ってもらう」

「え? 警視庁? では犯人の見当がついたのかい?」

「まだ何とも分からんさ。けれどもことによると大きな捕り物があるかもしれん」

と俊夫君は眼を輝かして申しました。

しばらくしてから私はまた尋ねました。

「君は先刻、エックス光線をかけにゆくにはそれだけの理由があると言ったが、あれは本気だったかい?」