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Japanische Klassiker mit Furigana

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こさかいふぼくしゅうはしがき

少年科学探偵

小酒井 不木

Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

私が立ちあがった時、俊夫君はおばさんに向かって言いました。

「おばさん、僕お腹がすいたから、買ってきたパンを工場で食べさせてもらいますよ。冷たいお茶はありませんか」

「あります。先刻、沸かしたのがもう冷めておりますよ」

警視庁には果たして小田刑事がおられました。小田さんは俊夫君とは大の仲よしで、俊夫君は小田さんのことを「Pのおじさん」と呼びます。Pは英語の Police(警察)の最初の文字だそうです。「Pのおじさん」という綽名は小田さんは嫌いだそうですが、これまで度々俊夫君に手伝ってもらって手柄をされたので、俊夫君の言うことはけっして怒りません。

小田さんすなわち「Pのおじさん」は、俊夫君の手紙と聞いてさっそく開いて見られましたが、その顔は急に輝きました。

「よろしい、万事こちらで取り計らうと、俊夫君に話してくれたまえ」

と言われました。

私一人、俊夫君の事務室兼実験室の中に寂しく待っていると、九時少し過ぎに木村さんが訪ねてきました。木村さんは大切な白金の紛失のために気を弱らせたと見えて、いつもとは違ってすこぶる元気のない顔をしていました。

「大野さん、白金が明日の朝までに帰ってこぬと、私はどうしたらよいでしょうか」