Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
土屋小介君の前年知らせて下さった話は、東三河の豊川上流の山で、明治の初めごろに官林を払い下げて林の中に小屋を掛けて伐木していた人が、ある日外の仕事を終って小屋に戻ってみると、背の高い髭の長い一人の男が、内に入って自分の飯を食っている。自分の顔を見ても一言の言葉も交えず、したたか食ってからついと出て往ってしまった。それから後も時折りはきて食った。物は言わず、またその他には何の害もしなかったという。盗んだというよりも人の物だから食うべからずと考えていなかった様子であった。
次に鈴木牧之の『北越雪譜』にある話は、南魚沼郡の池谷村の娘ただ一人で家に機を織っていると、猿のごとくにして顔赤からず頭の毛の長く垂れた大男が、のそりと遣って来て家の内を覗いた。春の初めのまだ寒いころで、腰に物を巻きつけて機にかかっていたために、怖ろしいけれども急に遁げることができず、まごまごとするうちに怪物は勝手元へまわり、竈の傍に往って、しきりに飯櫃を指さして欲しそうな顔をした。かねて聞いていることもあるので、早速に飯を握って二つ三つ与えると、嬉しい顔をしてそれを持って去った。それから後も一人でいる時はおりおりきた。