Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじんとしょうねんたんてい

怪人と少年探偵

江戸川 乱歩

Lesen Sie 怪人と少年探偵 (かいじんとしょうねんたんてい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 36.648 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

「えっ、腹話術ですって? その腹話術をだれがやったというのです」

「むろん、わたしではありません」

「すると、ぼくが……」

警部が、あきれたような顔をしてみせました。

「そうです。あなたです。あなたのほかには、だれもいなかったのです。中村さん、なぜ、こんなことをいうか、おわかりですか。あなたの上着のうらですよ。ボタンをはずして上着をひろげて見せてくれませんか」

それをきくと、警部の手が、ぱっと、ズボンのポケットから、あがりました。その手には、ピストルがにぎられていました。

「手をあげろ。そして、そのいすに、かけるんだ。すこしでも動いたら、ピストルのたまがとびだすぞ。さあ、金庫のダイヤルの暗号をいうんだ」

にせ警部は、とうとう正体をあらわしました。そしてピストルのさきで、野村さんの胸を、コツコツたたきながら、ダイヤルの暗号をいえとせまるのです。野村さんはしかたがないので、暗号文字をこたえました。それはミチコというのでした。かわいいみち子ちゃんの名をとったものです。にせ警部は、ピストルを、いつでもとりだせるように、上着のポケットにいれると、金庫の前にしゃがんで、ゆっくりダイヤルをまわすのでした。