Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
「身動きすると、ぶっぱなすぞ。」
だれかがおそろしいけんまくで、どなりつけました。
しかし、明智は、観念したものか、しずかに、クッションにもたれたまま、さからうようすはありません。あまりおとなしくしているので、賊のほうがぶきみに思うほどです。
「やっつけろ!」
低いけれど力強い声がひびいたかと思うと、乞食に化けた男と、赤井寅三の両人がおそろしい勢いで、車の中にふみこんできました。そして、赤井が明智の上半身をだきしめるようにしておさえていると、もうひとりは、ふところから取りだした、ひとかたまりの白布のようなものを、手早く探偵の口におしつけて、しばらくのあいだ力をゆるめませんでした。
それから、やや五分もして、男が手をはなしたときには、さすがの名探偵も、薬物の力にはかないません。まるで死人のように、グッタリと気をうしなってしまいました。
「ホホホ、もろいもんだわね。」
同乗していた洋装婦人が、美しい声で笑いました。
「おい、なわだ。早くなわを出してくれ。」
乞食に化けた男は、運転手から、ひとたばのなわを受けとると、赤井に手つだわせて、明智探偵の手足を、たとえ蘇生しても、身動きもできないように、しばりあげてしまいました。