Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
怪物は塀から塀へと伝わって、足音もなく、少しずつ、少しずつ、ふたりに近づいていき、一メートルばかりの近さになったかと思うと、いきなり、かわいらしい女の子にとびかかって、小わきにかかえてしまいました。
「アレ、なにをなさるんです。」
婦人はびっくりして、相手にすがりつこうとしましたが、黒い影は、すばやく片足をあげて、婦人をけたおし、その上にのしかかるようにして、あの白い歯をむきだし、ケラケラケラ……と笑いました。
婦人はたおれながら、はじめて相手の姿を見ました。そして、うわさに聞く黒い魔物だということがわかると、あまりのおそろしさに、アッとさけんだまま、地面にうつぶしてしまいました。
そのあいだに、怪物は女の子をつれて、どこかへ走りさってしまったのですが、では、黒い魔物は、おそろしい人さらいだったのかといいますと、べつにそうでもなかったことが、その夜ふけになってわかりました。
もう十一時ごろでしたが、篠崎君のおうちから一キロほどもはなれた、やっぱり玉川電車ぞいの、あるさびしいやしき町を、一人のおまわりさんが、コツコツと巡回していますと、人通りもない道のまんなかに、五つぐらいの女の子が、シクシク泣きながらたたずんでいるのに出あいました。