Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
それが、まるで空からぶらさがったように、まっさかさまなのです。つまりあべこべなのです。
その男は、ガラス窓の外のやみの中から、髪の毛をダランと下にたらし、まっかにのぼせた顔で、さかさまの目で、部屋の中のようすをジロジロとながめています。
いったいどうして、人の顔が、空からさがってきたりしたのでしょう。じつに、ふしぎではありませんか。
いや、それよりもみょうなのは、春木氏がそのガラスの外のさかさまの顔を見ても、少しもおどろかなかったことです。その顔に何か目くばせのようなことをしました。
すると、さかさまの顔は、それに答えるようにあいずのまばたきをして、そのまま空のほうへスーッと消えてしまいました。
いったいあれは何者でしょう。なんだか、ついさいぜん見たばかりのような顔です。ああ、そうです、そうです。ほかでもない春木氏のやとっているコックなのです。さっき紅茶を運んできた召し使いなのです。
それにしても、なんというへんてこなことでしょう。コックが家の外の空中からぶらさがってきて、窓をのぞくなんて、話に聞いたこともないではありませんか。
でも、その窓は、ちょうど明智探偵のまうしろにあったものですから、探偵はそんな奇妙な人の顔があらわれたことなど少しも知りませんでした。