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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていしょうせつのなぞ

探偵小説の「謎」

江戸川 乱歩

Lesen Sie 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.820 Zeichen · 235 Bildschirme

Aozora Bunko

私はこれらの資料にもとづいて「類別トリック集成」というものを作ったが、ここにはとりあえず、そのごく一少部分を拾い出して、試みに書いてみることにする。それは前記(2)の犯罪手段に関するトリックのうちの「意外な兇器」のごく一部である「氷によるトリック」についてである。

私の採集し得た「意外な兇器」の種類は六十三例である。が、そのうち氷使用のトリックは最も応用範囲が広く、十例にも及んでいる。氷がトリック兇器としてそれほど多くの使途を持っているのは、主として水が凍るときの膨脹力と氷の溶解性とによるものである。

水が凍るときの膨脹力は、水甕を割る力を持っているのだから、これを利用して槓杆と線条のメカニズムを考案すれば、深夜、最も温度の下ったときに、天井から短剣を落としたり、どこかに固定したピストルを発射させたりすることもできるわけで、種々の利用法があるのだが、私が戦後採集した実例の中には、この種のものは、一つもなかった。事件の翌日が温暖な日であったとすれば、死体が発見される頃には、氷はとけているので、まさか氷が動力になったとは気づかれないというところに、このトリックの妙味があるけれども、メカニズムが相当むずかしく、それのカムフラージが困難なのと、探偵小説では複雑なメカニズムというものが面白さを減殺する場合が多い