Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ほうろうき(しょしゅつ)

放浪記(初出)

林 芙美子

Lesen Sie 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.349 Zeichen · 207 Bildschirme

Aozora Bunko

そして、その傘の片隅には、シャツを着たお父さんがしょんぼり煙草をふかしていた。

「入れ違いじゃったそうなのう……。」もう二人共涙である。

「いつ来た! 御飯たべた! お母さんは……」

矢つぎ早やの私の言葉に、父は、昨夜×××と間違えられながらやっと来たら入れ違いだった事や、帰えれないので、学生さんと話しあかした事なぞ物語った。

私はお父さんに、二升の米と、半分になった朝日と、うどんの袋を持たせると、汗ばんでしっとりしている拾円札を壱枚出して父にわたした。

「もらってえゝかの?……。」

お父さんは子供のようにわくわくしている。

「お前も一しょに帰えらんかい。」

「番地さえ聞いておけば大丈夫よ、二三日内に又行くから……。」

道を、叫んで行く人の声を聞いていると、私もお父さんも切なかった。

「産婆さんはお出になりませんかッ……どなたか産婆さん御存知ではありませんかッ!」

九月×日

街角の電信柱に、始めて新聞が張り出された。

久し振りに、なつかしいたよりを聞くように、私も多勢の頭の後から、新聞をのぞいた。

――灘の酒造家よりの、お取引先きに限り、大阪まで無料にてお乗せいたします。