Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme

Aozora Bunko

もし穴の外にいるんだったら、いくら夜でも、かすかに何か見えるはずだからね」

哲雄君が考え深い調子で答えます。

「じゃ、どうしてこんなに水が動かないんだろう。まるで沼みたいじゃないか」

「それは、ここがちょうど淵のようになっているんだよ。川にだって、ちっとも水の流れない淵というものがあるだろう。あれだよ。ここは洞穴の中の淵にちがいないよ」

「まっ暗でわからないけれど、ここは広いのだろうか」

「どうも広そうだよ。僕はさっきから、銃を持って、岩にあたらないかと思って、さぐってみたんだけど、どこにもさわるものがないんだよ」

これは一郎君の声でした。

「あ、いいことがある。僕何か投げて、ためしてみるよ」

保君はそういったかと思うと、木箱のそばの鍋の中に入れてあった一枚の皿を取って、いきなり闇をめがけて投げつけました。

きっと岩にあたってくだける音がすると思ったのですが、そんなけはいはなくて、しばらくしてから、はるか向こうの方で、ドボンと水のはねる音がしました。

「よし、それじゃ、こっちの方だ」

と、又別の皿を取って、反対の方角へ投げましたが、今度も同じように水音がするばかりでした。