Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme

Aozora Bunko

「オイ、それなら安心したまえ。僕達はちゃんと食料を持っているんだよ」

二人の話をだまって聞いていた保君が、なぜか急にニコニコして口だしをしました。

「エ、食料だって? 何いっているんだい。からかうんじゃないよ」

「へへへ……、そうくるだろうと思った。ところがちゃんとここに食料がかくしてあるんだよ。ほしくないのかい。僕一人でたべてもいいのかい。エヘン、僕さまはやっぱりえらいなあ」

保君は肩をいからせ、両手で握りこぶしを造って、それを自分の鼻の上に重ねて、天狗の真似をして見せました。茶目のタア公は、こんな時でも、つい日頃のくせが出てしまうのです。

「ほんとかい? じゃあ見せてごらん」

一郎君がそれにつられて、笑顔になって言いますと、保君はボートの底から白い布の袋のようなものを取出し、その中から、大きなバナナの房をニューッとさし出して見せました。

「アッ、バナナ!」

一郎君と哲雄君とは、思わず一しょに叫んで、その方に手を出しました。そして、保君がちぎってくれたバナナを受取りますと、いきなり皮をむいて、その水々した白いおいしい実にかじりつくのでした。

海賊船を逃出す時、保君が白い袋を大切そうに持っていたのを、読者諸君はごぞんじでしょう。