Japanische Klassiker mit Furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme
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一郎君は、誰かに呼び起されているような気がしました。
「ア、お母さんが起していて下さるんだな。寝坊をしてしまった。早く起きて、ラジオ体操をしなくっちゃあ」
そんなことを考えて、フッと目を開きますと、鼻の先に犬の顔が見えました。一匹の犬がクンクン言いながら一郎君にすりよっているのです。
オヤ、変だなと思いながら、寝たままで遠くの方に目をやりますと、何だか見なれぬ青々とした木が立ちならんでいます。お部屋ではないのです。
「じゃ僕は原っぱで寝ていたのかしら」
しかし原っぱでもありません。体の下には白い砂がギラギラと光っています。その砂っ原をズーッと目でたどって行きますと、白い波頭が見えました。ドドン、ドドンとうちよせている波です。
「ア、海岸だ、それじゃあ……」
一郎君は、やっと頭がハッキリして来ました。
「なんてのんきなことを考えているんだ。お家なもんか。僕は南洋の海でおぼれ死んだんじゃないか。でも、死んでしまった僕が、どうしてこんな海岸に寝ているんだろう。ア、わかった。助かったんだ。気を失っているうちに、あの恐しい嵐が、僕をどこかの海岸へ運んでくれたんだ。