Japanische Klassiker mit Furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme
「オーイ、早くおいでよ。すばらしいお家を見つけた。僕らはこの穴をお家にするといいよ」
「なんにもいないの?」
保君はまだビクビクしています。
「いるもんか。虫けら一匹だっていやしない。それに、この中は涼しくって、そりゃあいい気持だよ」
保君と哲雄君は、いきなりかけ出して、穴の中へ入って行きました。
「ヤア、すてきだ。ちゃんとお部屋のようになっているんだね」
保君は穴の中を見まわして大喜びです。
そこは十畳敷ぐらいの広さで、天井の高さは二メートルあまり、床はだいたい平になっていて、岩で出来たお部屋といってもいいような、三人の住まいにはちょうどおあつらえ向きの場所なのです。
「つめたくていい気持だね。僕はここで寝ようっと」
保君はおどけた顔をして、ゴロッと岩の床の上にころがったかと思うと、うつぶせになって、頬杖をついて、両足をバタンバタンとやって見せました。
一郎君と哲雄君も、笑いながら岩のかべにもたれて足をなげ出し、つかれをやすめました。犬のポパイまでが、まねをして、つめたい岩の上に長々とねそべるのでした。そして、三人はしばらくの間、のどのかわきも忘れて、そのすばらしい住宅をほめたたえるのでした。